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ヤヌスの顔 [迷い猫道 (雑記)]

 
一昨日の記事 に登場した ヤヌス (Janus) は
1月 (January) の語源です。
ヤヌスが「終わりと始まり」を象徴する神で
あることに由来します。

ラテン語名は Ianus
ネット辞典調べで「gate + man」を意味する
らしいです。 つまり、門番ですね?
何かが終わり、何かが始まる ... その通過点を
意味しているのでしょう。

ローマ神話には、ギリシャ神話から引き継が
れたと思われる神々が数多く存在します。
ヤヌスは、ギリシャ神話には登場しないよう
ですが、冥界の門を守るケルベロスは3つの
頭を持つ犬とされています。
そして、絵画には3つの顔を持つヤヌス像も
あったりします。

キリスト教, 北欧神話, その他の思想の影響を
多分に受けた西欧の神話は、原型を見つける
のに苦労しますね。
ヤヌスの2面顔の組み合わせにも、いろいろ
なパターンがあります。
2つとも若い男, 2つとも老いた男, 若い男と
老いた男, 若い男女,... 顔立ちも様々...

ローマ建国伝説から想像して、私は
「同じ顔の若い男」の双面が原型のような気
がしています。

王家の正統な血筋と軍神マルスの間に生まれ
双子 ロムルス と レムス は、誕生間もなく
叔父の策略により殺害が命じられ、川に流さ
れてしまいますが、
精霊が川から救い上げ、雌狼に乳を与えられ
生き延びます。
そして、成長して叔父を倒し、新しい市 (国)
を建設し始めるのですが、その過程で 相反し、
ロムルスは、レムスを殺害!
... ローマの初代王になります。
2代目の王が、ヤヌス神殿を建設します。
神殿の門は、平和時には閉め、戦争の時だけ
開くと、しました。

狼に、ケルベロスをイメージして
与えられた乳に、門番の宿命を感じます。
相反した双子は、生と死 を分けます。
門が開き戦争に行く者には、死を感じます。 
... で、ヤヌスとは、建国の双子を神格化した
姿のように思えるのです。

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