英ゴリ本 053 [ ▲ 英ゴリラの読書]
English Fairy Tales
4. The Old Woman
and Her Pig
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by Anonymous
collected by Joseph Jacobs
[First published 1890]
あれっ? 私は、この話を知っていたみたいです。
掃除中に見つけた曲がった6ペンス銀貨で
おばあさんが買った子豚... 柵の中に入ってくれない !
助けを求めて歩き出し、出会った犬に頼んだけれど、ヤダヨ。
それから出会った棒に、子豚を柵に入れる手伝いをしてくれ
ない犬を叩いておくれ... 棒は、ヤダヨ。
次に出会った火には、子豚を柵に入れる手伝いをしてくれ
ない犬を叩いてくれない棒を燃やしておくれ... 火は、ヤダヨ。
こんな調子で、次々と会うものたちに頼むのですが
頼み事の台詞が、どんどん長くなってきます。
そこが面白いところでもあるのですけれど、翻訳ではない
ので省略して、出会った相手と頼んだ事柄だけ羅列しますと...
水に火を消してくれ ... ヤダヨ。
雄牛に水を飲み干してくれ ... ヤダヨ。
肉屋に雄牛を殺してくれ ... ヤダヨ。
ロープに肉屋を吊るしておくれ ... ヤダヨ。
ネズミにロープを齧っておくれ ... ヤダヨ。
猫にネズミを殺しておくれ ... イイヨ
「あそこにいる乳牛のミルクを1皿くれたらね、
やってあげるよ」
で、おばあさんは乳牛に頼みます ... イイヨ
「あそこにある干し草を持ってきてくれたらね、
ミルクをあげるよ」
ここで、読者はギョッとします。
もしかして、また、この繰り返しの展開なのでは...
ご安心あれ !
乳牛がミルクをくれたので、猫はネズミを殺そうとし、
ネズミはロープを齧ろうとし、ロープは肉屋を吊るそうとし、
肉屋は雄牛を殺そうとし、雄牛は水を飲み干そうとし、
水は火を消そうとし、火は棒を燃やそうとし、
棒は犬を叩きだしたので、犬は子豚を噛んで
びっくりした子豚は、柵の中に飛び込んだ !
じっくり巻いたゼンマイが、一気にほどける勢いの逆展開 !
これで、おばあさんは安心して、ゆっくり家で眠れる !
というものです... めでたし、めでたし...
しかし、よくよく考えると、この中で無事だったのは、
乳牛、猫、おばあさんだけです。他は痛い目にあうか、
もしかして、死んでる?
おばあさんは、棒に会った時点で、棒を掴んで、
直接、豚を叩いた方が、苦労もなく、被害も少なくて
よかったような気がしませんか???
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