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英ゴリ本 050 [ ▲ 英ゴリラの読書]

 
English Fairy Tales (Dover Children's Classics)English Fairy Tales
1. Tom Tit Tot
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by Anonymous
collected by Joseph Jacobs

[First published 1890]



遠野物語」を読んだついでに、イギリス民話も読んでみよう !
... という、いつもの「ついで, おまけ」モードで見つけた本。
著作権切れですから、Wikisouce で読む と無料です。

著者の Joseph Jacobs は、オーストラリア人の民俗学者。
収集した民話には、「ジャックと豆の木」「3匹の子豚」も
含まれていて、私の知っている話との相違に興味が湧きます。
でも、本書の収録順に読んでいこうと思っています。


母親が5枚のパイを焼き、
焼き過ぎで硬くて食べられないので
暫く置いて、柔らかくなった頃に食べようと
娘に、こう言います。
"Put you them there pies on the shelf, and leave them
there a little, and they'll come again."

母親は "the crust of pie will get soft" と言ったつもり。
娘は "Well, if they'll come again, I'll eat them now." と...
当然、パイは戻ってきません。

娘にパイを全部食べられてしまった母親が、その不満を
歌っていると、通りがかりの王様が「何だって?」
あらら、恥ずかしい... 歌の内容を変えちゃいましょう !
娘は「5枚のパイを食べた」の代わり「5かせの糸を紡いだ」
ことになりました ! そして、その素晴らしい才能を買われて
王様の妻に玉の輿 !!!

しかし、結婚には条件がありました。
毎年1ヶ月、毎日5かせの糸を紡ぐこと
... 出来なければ、斬首 [むかっ(怒り)]
楽しく過ごした11ヶ月... そして、現実が...
出来っこない ! わ~ん[あせあせ(飛び散る汗)]

そんな時、「その難題を解決してやろう」と言う
怪しげな妖精が登場 !
(挿絵では、妖精と言うより、小さな悪魔らしく見えます)

「私の名前を当ててごらん。
1ヶ月毎日5かせの糸を紡いで渡すから、
その度に3回、名当てのチャンスをあげよう。
1ヶ月の間に当てられなければ、お前は私のものだぞ !」

進退窮まっていた娘は、この申し出を受けますが
名前が当たらないまま、とうとう最終日...
しかし、王様との会話から偶然に、妖精の名前がわかった !

"Nimmy nimmy not. Your name's Tom Tit Tot."
娘がそう言うと、妖精は立ち去り、2度と姿を現さなかった
とさ... かなり運の良い娘さんですね*
でも、翌年以降の糸紡ぎは、どうやったのかしら ???


"Nimmy nimmy not." は古い英語で、
意味合いとしては "Take, or not take." (取るか、取らぬか)。
本文では、自分の名前を "Take a guess" (当ててごらん)
と言うことなので、なぞなぞ用の台詞だと思います。

Tom Tit Tot の Tit は英国俗語で「ばか者」を指し
Tot は「ちっこい奴, ちょびっと」を意味します。
つまり、この妖精の名前は「ちっこい、ばかなトム」
... 本人的に、当てて欲しくない名前かも... [たらーっ(汗)]

タグ:英語 洋書 読書
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