フラ鳥から王子様星へ (41)

本文全２７章の 最終章 です！

　あ～、夏休み中に終えられる～


友人たちは、パイロットが無事に帰還したことを
喜んでくれました。でも ...
王子様との別れが悲し過ぎて、喜べない自分がいました。

倒れた王子様の体は、夜明けには消えていたそうです。
砂漠の砂が隠したのでしょうか？　そう思うと
サハラ砂漠が 美しい魔法のように輝いて 見えます。

王子様からの 贈物 に慰められ
６年経って、ようやく、この本に書いた話をすることが
できるまでになりました。

とは言え、実は、夜空の星を眺める度に思うのは
鈴のような王子様の笑い声だけではなく ...

　羊が、薔薇の花をたべちゃったかも！？

... という懸念 ...
描いてあげた「羊の口輪」に
それを繋ぐ革紐を描き忘れていたのです

「きっと大丈夫だ」と思える日には、星は笑い
「食べてしまった」と思う日には、星の光が涙に見えます。

　見知らぬ場所で、羊が薔薇を１輪食べたかどうか ...

王子様を愛している人々にとっては
それだけで、世界が全く違って見えることでしょう。
大人たちは「そんなこと、どうでもいい」と言うだろうけど！

この絵は
パイロットにとって、世界で最も美しく最も悲しい場所
... 王子様が 降り立って、立ち去った場所です。

パイロットからのお願いです ...
　ひょっとしたら、王子様がまた地球に来るかも知れません。
　そのために、この場所をよく憶えておいてください。
　そして、もし、会ったなら、どうぞ知らせて下さい。
　私の悲しみがいつまでも続かないように ...

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