デジャ・ヴュ [● フランス鳥]
心理学用語「デジャ・ヴュ」は「既視感」と和訳され
かなり一般的にも知られていると思います。
初めての体験なのに、かつて同じ体験をしたように
感じる ... その感覚現象を指す語です。
語源はフランス語で、déjà-vu (男性名詞, 複数不変)
déjà: 既に, もう, 以前に
vu: 見た (体験した)
の連結名詞です。
心理用語ではない意味は「月並み・陳腐なもの」です。
否定的な感覚「これまでのものと何ら変わない!」
ですから、 同様のものを自覚的に知っている点で
「既視感」とは大きく異なります。
あら、困った! どうやって使い分けるのよ?
... と、なってしまう理由は 和訳にあるようです。
フランス語で「既視感」として用いる場合には
un air, une impression, une sensation
(雰囲気, 印象, 感覚) 等を添えなくてはならないのです。
Ce tableau me donne une impression de déjà-vu.
(この絵は、初めて見るのに知っていたような気がする)
C'est du déjà-vu ce tableau.
(この絵は、月並みだ)
連結名詞ではない場合は、過去の事実を意味します。
J'ai déjà vu ce tableau! (この絵は、もう見たよ!)
これに bien (副詞) を付け加えると、苛立ちも表現できます。
J'ai déjà bien vu la manière dont ce gouvernemet procède! (この政府の遣り口は、もう十分に知っているよ!)
COVID-19 関連の政府方策について、私の感覚は
une impression de déjà-vu ではなくて
間違いなく、C'est du déjà-vu.
そして、Je l'ai déjà bien vue.
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