極楽船の人びと [ ▲ 日本語 (一般, 雑誌)]
極楽船の人びと
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著者 : 吉田 知子
[First published 1984]
小説「レベル・セブン」を紹介したついでに、こちらの本も...
何故かと言えば、本書を初めて読んだ時
「レベル・セブン」とダブったからなのですが、
設定も、構成も、結末も、異なる作品です。
ダブったのは、人々の置かれた状況と、その結果として当然に
巻き起こる混乱, 惨劇と、臭い...
惨状表現は、極楽船の方がグロテスク...
極楽船の乗客は、最初、日常の事々と離れ、快適な船旅に
未来の喜びを感じます。
「レベル・セブン」のシェルターに入れた人々も、最初は、
生き残れ、自分達に未来があることを喜びます。
そして、そのどちらも、
逃げ場として選択の余地なく、
閉ざされた空間に押しこめられます。
1度入ったら、逃げ道のない状況...
そこで果てるか、脱出して果てるか...
そんな感じで、意識がダブる2冊です。
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