SSブログ

英ゴリ本 065 [ ▲ 英ゴリラの読書]

 
a.png Maleni
 -----------
 Written & Illustrated
    by Andrea P. Huseinović


 [First published 2006] 

挿絵画家 Andrea P. Huseinović の絵本 (英語版)
かつて読んだ3冊+新たな3冊を、連続して読みました。
本書が新たな3冊の最後となります。

タイトル「Maleni」は、主人公の少年の名前です。
ネバーランドの中央部にある丘で暮らしていますが、
ピーターパンは、住んでいません (笑) ... 別の話です。


その国の住人は、常に大きな帽子を被っています。
夜に眠る時も、被ったままです。
悪い魔女が、頭に悪意を送り込むのを防御するためです。
そのことに魔女が気づき、帽子を風で吹き飛ばすまでは
住人は、互いに親切で、明るく幸せに暮らしていました。

でも、善良な心を失ってしまい、
魔女の風が届かなかった丘に住んでいた Maleni が
帽子を被っているのを見て、嫉妬し、悪く言い、
寄って集って国外追放にしてしまいます [どんっ(衝撃)]

Maleni は、放浪の旅に出ます。
「寂しさの森」で凍え死にそうになり、妖精に救われ
「真実の森」で目覚めぬ夢に侵され、鳥に救われ
「平安の海」の底で溺れかけ、魚に救われ
灯台に辿り着きます。

すっかり心が荒廃した ネバーランドの住人の元に
ある日、風が、帽子を吹き戻しました。
しかし、それを被ろうとする者はいませんでした。
ただ、Maleni が住んでいた丘の家に集まった帽子から
何か平安が感じられ、毎日曜日に集うようになりました。

Maleni は、今でも1人ぼっちで灯台に住んでいます。

最後は、著者から子供たちへの Message です。
差別や仲間外れをしないでね。
みんながしなければ、もっと良い世界に住めますよ。

-------------------
この童話には、若干皮肉めいたところもあります。
心の平安を求め、毎日曜日に集まる場所 ... 教会
のことですよね?
そこには自分の帽子があるのに、探して被るのでは
ない ... ただ、集まったものを眺めるだけです。
そして、帽子を被り善良な心を保つ人は
今もなお、遠く追いやられたまま、孤独です。.

問題の解決は、みんなが帽子を被ることですが、
何故、彼らは被らないのか?
それを考えて!... という内容に思えました。

nice!(12)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 12

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。