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フラ鳥から王子様星へ (36) [ ▲ 星の王子さま]

Le Petit Prince (French)本文全27章の第22章です。

狐と別れて、地球旅を再開した王子様は
とうとう、未知との遭遇 !

人間に出会います!
それは、鉄道転轍手 (aiguilleur) でした。

転轍 (てんてつ) とは、線路の切り替えのことですが
昔は、この仕掛け機を人間が手で操作していました。
現代では、コンピュータ制御ですから、
転轍手は、時代とともに消えた職種の1つです。

もちろん、王子様は
転轍手のやっていることが分かりませんから
「何やってるの?」で、始まります。

 「旅客を右へ左へ運んでいるんだよ」
その時、特急が通過 ... >>>>
 「あんなに急いで、あの人達は何を探しているの?」
 「それは、機関士だって知らないんだよ」
すると、今度は反対方面に特急が通過 ... <<<<
 「あれっ?もう戻ってきたよ」
 「違う旅客だよ、転轍機で切り替えたんだよ」

転轍手が C’est un échange. としか言わなかったので
人間が居場所を交換したと思ったのか、王子様は
「自分たちの居た場所が気に入らなかったの?」
と聞いています。

すると、また反対方面に特急が通過 ... >>>>
 「最初の機関車の旅客を追いかけてるんだね?」
 「誰も追いかけてないよ, 寝てるか欠伸してるよ」

転轍手によりますと
自分の居る場所に満足している人なんていなくて、でも、
外の景色に興味を持ち、自分が何を探し求めているのか
はっきり分かっているのは、子供たちだけだそうです。

それから、
子供たちは、大人が興味を持たないもの (例えば、人形)
と過ごす時間があり、だから、それを特別大切なものと
感じることができる ....

 Ils ont de la chance.
 (子供たちは、幸運だ)

... この小説の 序章 を思い出します。
 Toutes les grandes personnes
 ont d’abord été des enfants.
 (Mais peu d’entre elles s’en souviennent.)
 (大人は皆、かつて子供だったのに
  殆どの人が、それを忘れてしまった)

かつては持っていたはずの幸運を忘れてしまった ...

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